分析センター
分析センターとは

わたしたちは、『社会が望む「便利」「楽しさ」「安心・安全」を世界へ』という企業理念のもと、グローバル市場に対応する高品質な商品を展開しています。RoHS規制をはじめとする化学物質規制は国内外で年々厳しくなっており、化学物質の管理は非常に高い社会的な関心事となっています。

世界中のお客様に、安心、安全にお使いいただくために、シヤチハタでは、RoHS指令をはじめとしたグローバルな化学物質規制の変化に柔軟に対応し、文具メーカーとしては早くから、SDSの作成を含め適切な化学物質管理をおこなってきました。新たに立ち上げた分析センターは「ISO/IEC17025(試験所及び校正機関の能力に関する一般事項)」)に基づく審査を受け、この規格に適合し、技術能力を有している試験所(認定範囲:化学試験)として認定されています。

分析センターは、自社製品インキ、ゴムおよび樹脂等のRoHS分析を含めた様々な化学分析を実施しているだけでなく、自社商品のSDSの作成および環境化学物質に関するお客様からの問合せ対応をおこない、さらに化学物質管理を強固にしております。

認定証 Accreditation Certificate
ISO/IEC17025とは

ISO/IEC17025とは、試験所や校正機関が中立で公正な結果を提供するために、試験や校正を正確に実施できる能力があることを権威ある第三者認定機関が審査し、認定する国際規格です。 認定を得る為に、試験機関が対象となる測定項目について、技術管理、品質管理及び技術的に妥当な証明を行うといった全ての要求事項をクリアしなければなりません。

認定適合範囲の試験報告書には、ISO/IEC17025認定機関(日本適合性認定協会)*1及びILAC-MRA(国際試験所認定協力機構及び国際相互認証協定)*2のロゴマークを記載することができます。 アメリカ、ヨーロッパ、アジア等広い地域で採用されており、国際的にも通用する検査証明書となります。

ISO/IEC17025認定機関(日本適合性認定協会)、ILAC-MRA(国際試験所認定協力機構及び国際相互認証協定)
化学物質規制への対応の歴史
化学物質規制の流れ
シヤチハタの対応
1994
ISOでMSDSに係る国際規格ISO11014を発行
1995
PL法施行:MSDSの提供の義務化(日本)
1999
ISO/IEC17025発行
1995
自社製品のMSDSを作成・発行(当時の文具メーカーでは稀有)
2006
RoHS指定物質にCd、Pb、Hg、六価クロム、PBB、PBDEが対象に(欧州)
2006
自社製品のRoHSスクリーニング分析開始(6物質)
2009
ISO11014改正(GHS分類)
2009
ISO11014改正に対応しSDSおよび安全ラベル改訂
2011
自社製品のハロゲンスクリーニング分析開始
2013
自社製品の硫黄スクリーニング分析開始
2016
労働安全衛生法及び関係法令施行(リスクアセスメント義務化)
2016
労働安全衛生法及び関係法令施行に対応
2019
RoHS指定物質にフタル酸エステル4物質追加(欧州)
2019
自社製品のRoHSスクリーニング分析開始(追加4物質)
2021
分析センター立ち上げ
2022
ISO/IEC17025試験所 認定取得
2023
ISO/IEC17025の認定範囲に基づいて自社製品のRoHS分析を開始
2024
安衛法改正:化学物質規制の見直し(日本)
2024
安衛法改正に対応しSDSおよび安全ラベル改訂
対象物質における分析アプローチ:ISO/IEC17025認定範囲
RoHS指令規制物質
対象物質 略号 前処理 分析方法 定量下限値(mg/kg)
カドミウム Cd マイクロ波による酸分解 ICP発光分光分析 2
Pb マイクロ波による酸分解 ICP発光分光分析 2
水銀 Hg マイクロ波による酸分解 ICP発光分光分析 2
六価クロム Cr6+ 沸騰水抽出、アルカリ溶液抽出 UV-Vis分析 8
ポリ臭化ビフェニル PBB 熱抽出 Py-GCMS分析 100
ポリ臭化ビフェニルエーテル PBDE 熱抽出 Py-GCMS分析 100
フタル酸ビス(2-エチルヘキシル) DEHP 熱抽出 Py-GCMS分析 100
フタル酸ブチルベンジル BBP 熱抽出 Py-GCMS分析 100
フタル酸ジブチル DBP 熱抽出 Py-GCMS分析 100
フタル酸ジイソブチル DIBP 熱抽出 Py-GCMS分析 100